毎年、この日は突然やってくる。 朝、家を出ると、空がぐんと高くて 真っ青に晴れわたっている。 頬をなでる風に はっきりとした冷たさをかんじる。 今日から秋になったんだ、とおもう。 くるっと家に引き返し 木のボタンのカシミアのカーディガンをつかみ …

キャンドルの灯してあるMaiの部屋をおとずれたとき ぼんやりとした淡い光のなか お茶もお菓子も音楽もなかったけれど ふたりでおしゃべりをしているだけで 心地よい時間が過ぎていきました。 日本の照明は明るすぎて 夜が本当はとても暗いものだということを…

ミーの家の近くには たくさんの美味しいパン屋さんがあるけれど もっとも頻繁におとずれるのは DEAN & DELUCA ホームキッチン。 工房の軒先に小さな窓があって そこで焼きたてのパンが買える。 ふつうのパン屋さんだと 目移りするほどいろんなパンが並んでる…

相手に対するリスペクトを表現する装いとして 真っ白なシャツほど 適切なものはないとおもっています。 ブラック フリースのタキシードシャツは 2枚持っていて サイズ1はきちきちの いかにもトム・ブラウン的なフィット。 ジャケットをあわせて着ると ぴりっ…

クリーンなことっておもてなしだとおもう。 清潔に整えられているとすがすがしい気分。 にほんブログ村

チェンマイの チキンライスの食堂にでかけたときのこと。 揚げたチキンと茹でたチキンの2種類がありました。 よくばりなミーは 半分ずつ両方盛ってください とお願いしたかったのですが タイ語ができないミーが どんなに身振り手振りで説明をこころみても ち…

金木犀のうっとりするような香りが 街じゅうにただよってる。 夢のようなこの数日間がやってくるのを 一年間ずっと楽しみにしていた。 にほんブログ村

10年ほど前のアメリカのヴォーグ誌での 旅についてのインタヴューで 必ず持っていく3枚のCDを訊かれたステラ・テナントは 「静寂が好き。完璧な静寂が」 と答えていました。 ミーも同じです。 子供のころ、キャンプや林間学校などで田舎を訪れると 夜は真っ…

テディベアが風船を持っているデザインの 子供用のスプーンは ヨーグルトやジェラートにちょうどよくて 毎日愛用しているもの。 ちょっと重いのですが その重さが手に心地よくかんじます。 冷たいデザートに触れるとすぐに同じように冷たくなり 細かい水滴を…

おそろいのハッピを着て掛け声をかけながら。 神輿をかついでるひとたちの意識が ぴったりひとつになっているのがわかる。 肩にあざをつくりながら、大粒の汗を流しながら。 神輿はミーにはおおきな熱のかたまりに見える。 めまぐるしく動いている現代にさか…

ふだん東京にいるときには朝食は摂らず しぼりたての果物のジュースを飲んでいます。 でも、旅行に行ったときは その土地のひとたちとおなじ朝食を摂るのが好き。 香港では、早起きして街に繰り出し ローカルのひとたちでにぎわっているお粥屋さんで 大きな…

犬にとっての散歩と同じように ミーにとってのジョギングは 毎日こころ待ちにしている日課です。 走り終わったあと 夜風に吹かれながらぼぅっと夜景を眺めるのも楽しみ。 振り返れば東京タワーや高層ビルの まるで宝石箱のような夜景も見られるけれど 淡々と…

ものをあまり持ちたくないとおもったきっかけは 高校生のころ シアトルでMaiという女の子に出会ったことでした。 寮の庭の芝生の上にころんと転がっていた 彼女のケニアバッグのなかに 辞書と鍵しか入っていないのを見て その潔いかんじがすごく好きだとおも…

いつもは自転車で移動しているけれど 雨の日は長靴を履いて歩いて出かけます。 考えごとをしながらゆっくりと歩いていると 頭のなかが整理されてすっきりとしてくるので いつのまにか雨の日の散歩が大好きになり このごろは、雨が降ったら 図書館に出かける…

くるんと上向きの細い曲線が ご機嫌なネコのひげみたい。 写真を撮っているとご近所さんが近づいてきて 「マンジュシャゲね」 ひげにそんな別名があったなんて！ サンスクリット語で、天界に咲く花という意味だそう。 にほんブログ村

今から20年以上前 美術史のクラスで初めて ミニマリズムという言葉を知りました。 リチャード・セラやドナルド・ジャッドといった アーティストが紹介され 無駄なものがそぎ落された作品の スライドが次々と映し出されるのを すごく格好いい と身震いするよ…