フルーヴィアが暮らしてた大きなロフトの奥の窓からのぞくと
向かいのビルの下の階にトゥンブリーのアトリエがあって
運がよければこの画家が行ったりきたりしてる様子が見られた。
なんというおもいもかけないギフトだろう。
初めてフルーヴィアからそのことを聞いたときには
ミーもわが耳を疑った。
トゥンブリーって、あの、トゥンブリー?本当に?
トゥンブリーはななめ上の部屋から
シークレット・アドマイヤーたちがじっと見てるなんて気づいてない。
気難しそうに創作に向かうトゥンブリーを観察するのが
フルーヴィアのひそかな楽しみだった。