Desparately Seeking For...

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大和にはじめて会った日、もうひとり男の子を連れてきていた。

あの晴れた秋の日曜日の午後、青山の彼の家の近くのカフェで

なぜかみんなを待つことになった。

はじめて会ったっていうのにいきなりふたりきりにさせられて

数時間ものあいだ、いったいなにをしゃべったんだろう。

彼がある芸能人の隠し子だってことを教えてくれたことは覚えてる。

それから自分が着ていた金ボタンのついたネイヴィーのジャケットが

なぜかとてもみすぼらしくおもえてしまったことも。

コムデギャルソンの並びのあのカフェが入ってた建物はまだあって

前を通るたびにあの日のことをおもいだす。

それから彼のお父さまをテレビや新聞で見るたびにも。

彼の名前もおもいだせないのに。

せめて彼の家がどこだったかおもいだせればなぁ。

そのあと、みんなで遊んだときにも一度も彼は姿を見せなかった。

つまりたったいちど、数時間だけ一緒に過ごした男の子のことを

ミーはいまだに未練たらしくおもいながら過ごしてるってことになる。

繊細な横顔のめがねの彼、いつかまた会いたいよ。

 

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