Rachamankha Afternoon Tour

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ラチャマンカのレストランの壁にかかった

古い絵についてお話をうかがっていると

よかったらホテルを案内しましょうか?

レストランの方からの願ってもないお誘い。

滞在中、タイのひとたちのこんなやさしさに何度こころを打たれたか知れない。

いつだって損得なんて考えず、相手のよろこぶことをしてくれようとする。

ミーは本当はラチャマンカにお部屋を取ろうとしたのだけれど

空き部屋がなくて宿泊できなかったから

中を見れるだけでもとてもうれしかった。

ホテルをつくった建築家のオーナーのことや

彼のコレクションという、そこここに置かれている

素晴らしいアンティークの品々のことなど

いろいろ説明をしていただきながら

ふたりでのんびりとホテル内をお散歩した。

レストランのデコーをみたときからわかっていたけど

このオーナーの趣味がミーはものすごく好き。

いろんなアジアの国のものを混ぜあわせていて

どこの国にいるのかわからなくなるような感覚

まるで洗練された幻想の国に迷い込んだような。

回廊の白いミニマムな空間のなかに

存在感のある、おおきなアジアの骨董品たちを

惜しげもなくどか、どかっと置いている。

おおらかで豪快に見えてすべてがちゃんと調和している。

きわめて美意識の高いひとが細心の注意を払って

あるべき場所にあるべきものを置いているから。

ミーはこれまで訪れたどんな博物館や美術館よりもこころを揺さぶられた。

ものの美しさは、それを置くスペースによってさらに引き立てられる。

見事な骨董品たちと、空間全体と、そこに流れる空気…

すべてがあまりにも美しすぎて

圧倒されて胸がいっぱいになってしまって

鞄からカメラを取り出して撮影するなんて無粋におもえた。

でもあの静かで美しい空間をミーは一生忘れないし

またきっとあの場所に戻りたいとおもってる。