Good Times

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初めて働いた会社で

いつも一緒に海外出張に出かけていたミーのボスは

とにかくものすごくケチで

どこに行くにもミーと一緒にエコノミークラスに乗り

空港に着いてもタクシーではなく

公共の乗りものに乗りたがっていました。

ですが、初めての空港で

勝手もわからず駆けずりまわり

もっとも安くホテルに行ける方法を調べるのは

もちろんミーの役目...。

ボスは万事そんな調子なので

当然夕食も近くのコンビニで買ってきて

ホテルの部屋で食べようというのですが

外国にやってきているのにそんなの絶対ありえません。

ミーもそこだけは譲れず

ここは美味しいはずと目星をつけていた食堂に

無理やりボスを引き連れていきました。

もちろんときには期待はずれなお店もあったけれど

コンビニのごはんよりはずっとよかったはずです。

けれど困るのが帰り道で

ボスはそこらへんのローカルバスに

ひょいっとあてずっぽうで乗り込んでしまうのです。

念じて乗っていれば望みの場所に着くはずもなく

たいていは郊外の住宅街らしきところで降り

途方に暮れつつ道端に掲示してある地図を眺めたり

歩いている地元のひとに道を教えてもらったりして

とんでもない距離をひたすら歩いてホテルに戻るのが常でした。

いったいあとどのくらい歩けば

ホテルにたどり着けるのだろう…

おもいながら歩いていると

たまにはこういうのも楽しいよね!

とボスは笑っていうのですが、ミーは内心

いったい誰のせいでこんなはめに…

とおもっていました。

でも、今あのときのことをおもい返してみると

星空の下、ちょっとあきらめたような気持ちで

とぼとぼと歩きながら

とりとめもなくおしゃべりをかわした

あの異国の夜のお散歩は

そう悪くもなかったかなぁとおもえるのです。

 

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